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いわて全国研修会③ 「被災地の未成年後見」

 

第48回全青司いわて全国研修会の2日目は宮城県青年司法書士会担当の「未成年後見の必要性の可視化と震災孤児の現状」について学習する分科会に参加してきました。 

会場で貼り出されていた8年前の東日本大震災直後の地方新聞記事や分科会参加者に配布された東北3県(岩手、宮城、福島)の死者・行方不明・負傷者・避難者の件別のデータなどを読むと、改めて被害の凄まじさを感じさせられました。

 

東北3県の震災孤児(震災によって親や親族を亡くし保護者がいない児童)は241人で、震災遺児(震災によって親を亡くした児童)は1,482人とのことで、双方ともに宮城県が一番多かったそうです。 

 

「未成年後見」は成年後見と比べると、一般的にも専門職にとっても馴染みが薄いものです。 

未成年後見人は、未成年者に対して親権を行使する者がいない場合に、家庭裁判所によって選任される代理人で、未成年者の監護養育、財産管理、契約等の法律行為などを行います。

分科会では、未成年後見事案の背景や実状、震災孤児の支援に取り組まれている司法書士の講演などもありました。特に、未成年後見人の立場や役割を親族に理解してもらうためのコミュニケーションの重要性や、被後見人(未成年者)の心理的ケアの大切さの話が強く印象に残りました。 

被災地における未成年後見というタイトルだけ見ると自分の業務には無関係なことと思っていましたが、本分科会で実状を知ってから、未成年後見を知ってもらう必要性は被災地に限ったものではないということ、自分の所属している地域でも災害などによって需要が増える可能性があるということを考えました。 

 

この分科会は実際にあった事案の紹介を交えてのデリケートな内容だっだため、録音や録画を禁止されていました。 

上の写真は盛岡市内を散策中に撮った山車の写真です。研修会がちょうど「盛岡秋まつり」の開催期間中でした。