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~神奈川青年会50周年式典に参加~ 「憲法とは何か」・「司法書士の使命とは何か」みんなで一緒に学んできました!

 箱根湯本温泉のホテルで開催された神奈川の司法書士の青年会(神奈川青年司法書士協議会)の50周年式典に参加してきました。

記念講演の講師としてお招きしたのは早稲田大学法学学術院教授の水島朝穂(みずしまあさほ)先生です。 

~「ルールのルール、メタルール」って?~ 

~「司法書士も7者であれ!」って??~

台風19号の影響など心配でしたが、箱根湯本駅周辺は例年どおりの賑わいだった印象でした。

今回の記念行事は、神奈川の青年会の直近7~8年間の歴代の会長さん達が中心に企画してくれて、神奈川県司法書士会の前会長さんなども含めて約40名ほどの参加でした。

 

司法書士試験の受験を終えてから憲法について学習する機会が少なくなったので、今回の式典は司法書士の仲間たちで集まって一緒に学習する良い機会となりました。

 

~「ルールのルール、メタルール」って?~

 

 水島先生のご講演で特に印象的だったことは、憲法は「ルールのルール」(これを「メタルール」というそうです)なので、フラットに「変える、変えない」の議論をすることは出来ないということです。憲法はみんなで守る決まりではなく「守らせる」ものだそうです。

 

私も受験生の頃は、「三権の内の行政権は、司法権と立法権以外の全ての権力をその内容(例えるなら「ゴミ置き場からロケットまで」)としているため、行政権は肥大化し易く憲法によって抑制する必要がある」ということを習いました。

 

そのような説明を受けると、単純に変えるべきか、変えないべきかという議論には適さないものと考えられます。少なくとも憲法の存在趣旨を知れば時々の行政権を担う人々が解釈によってどうこう出来るものではないと思われます。

 

~「司法書士も7者であれ!」って??~

 

水島先生の講義の中の司法書士の使命について考えるお話の中で印象的だったことは、司法書士も7者であれという言葉です。水島先生が考える7者とは「学者・役者・芸者・易者・医者・記者・武者」とのことです。「易者」というのはイメージがしづらかったのですが、7者の顔を持ってクライアントと係わることが出来たらさぞかし魅力的な司法書士になれることだろうと思いました。

 

その他、ベルリンの壁崩壊からちょうど30年の節目に執筆された水島先生の評論の紹介や現在の世界情勢に対する分析、ベルリンの壁の実物を触らせてもらいながら当時のドイツでの生々しい体験談を聴かせてもらいました。

 

「真にアカデミックなものはジャーナリスティックであり、逆に、真にジャーナリスティックなものはアカデミックである。」という言葉も印象的でした。